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ちほりごと@..oO○

『ちほ小宇宙』へようこそ♪ 


by chihorrin

ひな祭りの宇宙

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生三月に入り明後日はひな祭りだ。
明治大正のガラス器が好きで集めている中にいくつかガラスの雛徳利がある。
季節の到来で先日来から仕舞っていた箱から久しぶりに出して観賞を楽しんでいる。
ガラスの雛徳利に描かれた絵は松竹梅や鶴亀、瓢箪や平安時代の貝合わせなど目出度きものが多い。
そのなかで溢れんばかりの桃の花と火焔太鼓を組み合わせて絵付けされた一対のガラス徳利が心に響く。
火焔太鼓(かえんだいこ)とは雅楽で用いられるもので、雅楽特有の楽器の不思議な音色の背後に聞こえる重低音の響きを放つのが火焔太鼓である。
火焔太鼓は必ず対をなし舞台では右と左に置かれ、日輪の太鼓先端の金の飾りは太陽(陽)をあらわし、もう一方の月輪の太鼓の先端の銀飾りは月(陰)の世界をあらわし、陰陽二つ揃って宇宙の摂理を表していると言われている。
ガラスの雛徳利に描かれた火焔太鼓はかなりディフオルメされており太鼓先端の飾りも実際の飾りのように金と銀に区分けしておらず二つとも金彩で光りの形で描かれている。
だが、絵を眺めていると小さな女の子が壮大な宇宙の中で太陽のように明るく、月のように謙虚で賢く、健やかに育つようにと絵に込めた願いが温かく優しく強くあふれるように迫ってくる。
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                   【雅楽の舞台に設置される実際の火焔太鼓

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Photo.ChihoHarada
by chihoharada | 2015-03-01 15:58