ちほ小宇宙へようこそ☆彡


by chihoharada
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

心は流れて

e0157891_172338.jpg
アターコクーンで公演中の作:清水邦夫 演出:蜷川幸雄の舞台
“火のようにさみしい姉がいて”を観劇した。
ストーリーは元女優の妻(宮沢りえ)が夫の俳優(段田安則)の可能性を信じて
自分は女優をやめ献身的につくしている。
ところが男が俳優として行き詰まりを感じ出し転地療養と称して20年ぶりに
夫の故郷の雪国へ帰ることにした。
道を聞こうと駅前の理髪店へ立寄るのだがその理髪店で男は誤ってシャボン用の
カップを割ってしまう。
そのことから男の姉らしき女主人(大竹しのぶ)や弟や店の客や村人が次々と現れ
男の過去や現在にズカズカと踏み込み誰が嘘をついているのか誰が真実を語って
いるのか互いの言葉が食い違い複雑になっていく・・・・。
男は頭を抱え姉と名乗る女主人を姉ではないと主張するが女主人は傍らの位牌を
手にすると「自分と男との間に出来て死んだ子供の位牌を川に流して」と衝撃の言葉を吐く。
夫を守ろうと必死だった妻はこの言葉に壊れてしまい「あなたなんかより私の方が演技が
上手かったのに」と一番言ってはいけない言葉を男に放ってしまった。
その言葉に激高した男は妻に手をかけ勢いに任せて絞殺してしまう・・・・。
その様子を止めるでもなく姉と称する女主人は冷ややかな目で床屋の椅子に
座ったままただ見ているだけだった。
そしてやおら立ち上がると何事も無かったように革でカミソリを研ぎ始める。

大竹しのぶさんの舞台での定評は聞いてはいたが今回私は初めてだったが
怖さを呼ぶほどの存在感あふれる凄い演技力に圧倒されてしまた。
終演後楽屋でお会いしたりえちゃんは「大竹さんに必死についていってるの」と
先輩を立て舞台を終えたばかりの昂揚した美しい瞳をキラキラ輝かせていた。

劇場を後にしながら思うことは・・・・・・・
生きることに行き詰ってしまったとき心に現れる故郷(ふるさと)とは多くの人は
ビロードのように柔らかく優しく温かく懐かしいのだろう。(私は違うが)
しかし実際にそこへ足を運んでみれば思い描く形は無く素知らぬ歪んだ世界が
胡坐をかいているのかもしれない。
それは・・・時が流れて往くからではなく 人の心が流れて 遷り変わって
往くからなのでは・・・・・・・ないだろうか。


https://www.facebook.com/chiho.harada.12
Photos.ChihoHarada
by chihoharada | 2014-09-16 17:04 | 鑑賞・観賞 | Comments(0)