ちほ小宇宙へようこそ☆彡


by chihoharada
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残喘(ざんぜん)

今夏はとても暑いような気がする。
朝の5時というのに気温は既に30度を超えている。
散歩道は風のひと吹きも無く、暑さ満開の街路樹も沈黙を護っている。
炎暑にウンザリしながら歩いていると、突然何処からかジリジリと柱時計のネジを巻くような激しい音がしてきた。
何処からだろうと音の主を探してみると、道端にひっくり返って天を仰ぎ手足をバタバタさせている蝉がいた。
可哀想に、せめてひっくり返ってるのを手助けしようと、手を差し伸べたらピタッと動きは止まってしまった。
あ〜・・蝉の命は短いと言われるように、さっきの有り様は断末魔だったのかと胸がキュンと切なくなった。
それでも未練がましく、もう一度手を差し伸べてみたら、蝉はクルリと起き上がりミーンミーンという鳴き声とともに勢いよく飛び立っていった。
蝉は後少しばかりの残喘(ざんぜん)を鮮やかに光らせようとしているのだろう、鳴き声は街路樹の奥へ宙へと叫ぶように響き渡った。

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●ひっくり返って、脚をバタつかせる蝉

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●くるりと起きて残喘を光らせようとする蝉


Photo.Chiho Harada



by chihoharada | 2018-08-04 12:01 | Comments(0)